Culture 2012 美しく快適な生活

1996年から始められた ” Culture ” シリーズからの展開で、展覧会場のビルの屋上から採集した雨水やコケを素材として育てたり、培養したり、雨水の微生物を観察し、展示するプロジェクトである。また、” Finger print “シリーズは、来られた人の指から採集した菌を培養展示し、コレクションされた。シャーレの培地から徐々に様々なコロニーが出現してくるが、培地の栄養、水分、温度などその時の環境に左右されながら沈静化する。容器は完全密閉されているわけではないため、長い時間を経て乾燥して行く。美しいコロニーもこの管理された容器の中だけの世界である。美しいが危険でもある。コロニーは我々の都市のようなものだ。管理され、インフラを整えて快適に暮らす。危険をはらみながら。

フィンガープリント 指菌培養