Thinking about infinity in Bouga shrine 2016

無限を考える 2016 : 山なみ芸術際

海老済(香川県観音寺市大野原町エリア五郷地区)という里山を守るように立っている棒賀神社の神聖な場に惹かれ、まず、その地区のサーベイから始まった。五郷ダムの上流にあるその特別な場は、豊かな自然の中にあるが、海老済の人々にとって厳しい環境でもあった。限界集落、地域性、営み、祈りなど様々な事柄を考える、感じる時間が流れ、こういった事柄を素直に表現できないかという発想から、無限という新たな場づくりというプランになった。
無限は本来、視覚化できるものではないが、無限記号を境内に浮かび上がらせることで、神聖な場を ” 新たな特別な場 ” に変換し、ここに流れる時間、空間、人々、祈り、生活を考え、感じる場になればと考えた。無限記号は、昼間は太陽の光を蓄光し、夜間は、青白くささやかに光る。このプロジェクトは、何を表現しているかより、何を感じ、何を考えるかが重要である。このプロジェクトの実施には、海老済の人々と一緒につくり上げることが、最重要課題となった。神社の掃除から始まり、最終日には、畜光石をみなさんが持ち帰り原状復帰で終了となった。海老済の人々の参加によって成立した。

夜間青白くささやかに光るアート作品